交通総合試験路

交通総合試験路は,航空機,自動車,二輪車等の試験や航空工学,機械工学,交通工学,舗装工学,人間工学,音響工学,環境工学, その他の実験研究などに利用するため,1972年12月に船橋校舎に建設された。大学の実験施設としては世界的にもユニークな施設で, もちろん日本唯一のものである。フルスケールでの実験が要求される今日,広範な分野で交通総合試験路が活用されている。 交通総合試験路は,幅30m,全長618mの直線路で,各種の試験に対応できるよう5種類の異なる舗装により構成されている。 その概要は以下の通りである。

幾何構造

形状 : 直線路
全長 : 618m
幅員 : 30m
縦断勾配 : 0%
横断勾配 : 1.5%

 

舗装構成

密粒度アスファルトコンクリート舗装

一般に利用されている非透水のアスファルト舗装 (1972年設置。1995年に一部分改修)

透水性アスファルトコンクリート舗装

連続した空隙を持ち,雨水を地中に通す舗装 (1988年,1992年に設置)

開粒度アスファルトコンクリート舗装

透水性舗装の原型になった舗装
地中まで水を通さない舗装 (1972年に設置)

ゴムアスファルトを用いた密粒度アスファルトコンクリート舗装

アスファルトの粘性を高め耐久性を向上させた舗装 (1972年に設置)

明色骨材を用いた密粒度アスファルトコンクリート舗装

色骨材を用いて黒いアスファルト舗装の色を改善しようと試みられた舗装 (1972年に設置)

交通総合試験路の全景写真

交通総合試験路の全景写真

人力飛行機の飛行試験

人力飛行機の飛行試験

トレーラー牽引方式によるタイヤ騒音特性試験

トレーラー牽引方式によるタイヤ騒音特性試験

路面性状の測定

路面性状の測定

使用実績

交通総合試験路は,実験研究などに利用するだけでなく,理工学部の各学科の卒業研究,体育実技,測量実習などの授業や,学生のクラブ活動, レクリエーション行事等にも利用されている。ここでは主として平成13年度〜平成14年度に交通総合試験路を利用して実施された実験・研究や, 国内外で発表された成果を示すものである。

平成13年度〜平成14年度にかけて交通総合試験路を利用した使用実績
区分 学科・関係機関 内容など 公表された
成果・論文数
学内 土木工学科 路面の凹凸が車両挙動に及ぼす影響の確認実験 1 件
社会交通工学科 数種類のタイヤと各種の路面の組み合わせによるタイヤ/路面騒音特性に関する研究 1 件
長時間運転条件下におけるドライバーの疲労に関する調査 3 件
機械工学科 64チャンネル(マイクロホンアレイ)を用いた移動体の音源探査実験 1 件
精密機械工学科 車両の健全性や路面性状などを評価するシステムの開発 1 件
航空宇宙工学科 (1)2年次必修科目「航空工学実験I」の1題目として「グライダの曳航実験」を実施
(2)卒業研究の一環として慣性航法装置の試作
4 件
航空研究会 人力飛行機の機体開発 鳥人間コンテストに出場
自動車部 自動車の走行試験 0 件
学外 生産工学部
機械工学科
(1)ドライバの情報処理解析に関する研究 7 件
(2)二輪車を操縦するライダロボット構築に関する研究 4 件
(3)路面状況計測システムの構築 3 件
(4)トラフィックシミュレータの構築 1 件
グライダの曳航実験(曳航中)

グライダの曳航実験(曳航中)

グライダの曳航実験(降下中)

グライダの曳航実験(降下中)

透水性舗装による路面温度特性試験

透水性舗装による路面温度特性試験

路面管理のための清掃と洗浄

路面管理のための清掃と洗浄

交通総合試験路利用申込

http://www.rist.cst.nihon-u.ac.jp/shikenro/

問い合わせ先

船橋校舎庶務課
TEL:047-469-5205   FAX:047-464-9342
E-mail:shikenro@adm.cst.nihon-u.ac.jp